統計編 「主婦のへそくりは平均230万円」は本当??1

統計編の最後は、色々なだましが混在していた現実のニュースから抜粋しよう。

2005年のことであるが「主婦のへそくりの平均額は約230万円」という見出しのニュースがテレビや新聞で出たことがある。2012年では、主婦のへそくりの平均額は414.6万円らしい。

ところで、へそくりの語源は「へそという麻糸を巻いたものがあり、そこから麻糸を2~3本ずつ自分のためにこっそりと取ってしまうこと」であり「夫の給料の中からいくらか抜き取って、後で自分のために使おうと隠しておく」というイメージにぴったりだ。ちなみにへそくりの隠し場所の統計なんてものもあり、1位がたんすの中、2位が本の間、3位が額縁の裏とのことだ。

さて、こんな見出しのニュースを見たら、多くの結婚している男性はびっくりするかもしれない。「オレに隠れてうちの女房も…、いやいや、そんなことはない、しかし平均であれだけの数字があるのなら百万円はあってもおかしくないのでは…。」

女性は女性でびっくりするだろう。「みんなそんなにへそくりしているの?こんなに不景気の中、裕福な人が多かったの?うちのダンナの給料と来たら…。それでも少しくらい贅沢してもいいわよね、だって平均で他の人たちはあんなにもへそくりしているんだし。」

見出しだけですぐにこのように思ってしまう人は、数字に騙されやすいタイプなので気をつけよう。この調査結果は以下の通りなので、このニュース見出しのどこがダマシなのか考えて欲しい。

損保ジャパンDIY生命は、「2005年夏のボーナスと家計・資産形成の実態調査」を行い、その結果を発表した。調査は20~50代のサラリーマン世帯の主婦500名(各年代ごと125名、平均年齢39.2歳)を対象に実施された。

…中略…

「また、夫に内緒の資産(へそくり)を持っている主婦は、約44%。全体ベースで平均約100.4万円、持っている人の平均は230.2万円で、年代が上がるにつれ額は高くなる傾向に。700万円以上というツワモノも2.8%に上る。」

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