同時ゲーム 囚人のジレンマまとめ
ここでは、これまで見てきた同時ゲームの囚人のジレンマについて、ポイントをまとめているので、振り返ってみよう。
色々な言葉の復習
パレート最適:社会的に望ましい結果=「他の人を不幸にすることなく、自分が最もハッピーになっている状態」
ナッシュ均衡:自分だけ戦略を変えても誰も得をしない状態。合理的に行動した結果。
支配戦略:自分の行動の中で、他の行動に比べて有利な戦略。全員が支配戦略を取ったら、その結果は絶対にナッシュ均衡になる。
囚人のジレンマ:合理的に行動する結果、裏切りが起こり、社会的に望ましくない結果になってしまう状態。
囚人のジレンマの解決方法
カルテルやトラスト、コンツェルンといったもので価格競争の囚人のジレンマは解決される。しかし、カルテルや談合では常に裏切りのインセンティブが働いているので、あっさり崩壊してしまう場合も多い。
囚人のジレンマで裏切りを防ぐ方法
・長期的な関係を築く。目先の利益より将来の利益を優先させる。
・罰則を設ける。ある程度重く、単純明快で、信憑性が高いほど効果は大きい。
・コミットメントを用いてゲームを変える。自分は裏切らないという信用が必要。
囚人のジレンマに何度も直面しそうな時に考えること
おうむ返し戦略(しっぺ返し戦略)が、実験的には有効。ポイントは次の3つ。
・自分からは裏切らない(信頼関係は自分から壊さない)
・裏切られたら、裏切り返す(報復しないとなめられる)
・相手が改心したら許して、信頼関係をまた築いてあげる(心の広さ)
こちらからは裏切らない、裏切った場合は厳しく接し、しかし改心したら寛容に。こういう人が、うまく立ち回り、最終的に得をする。