先を読み合理的に今を推測する
しあわせトランプの話は、直感では受取りたいのではないだろうか。もちろん受取りたくないという人もいるだろうが、果たしてどちらが良いのだろう?
「誰かに渡せば願いが叶うわけだし。」と良い結果を予想して受取るかもしれないし、逆に「もし渡せなかったら困るしなぁ。」と、悪い結果を恐れて受取るのを拒否するかもしれない。このような考え方をしていないだろうか?
実は、そもそも、これらの考え方自体に重要なポイントが抜けている。それは、「他の人がどのように考えて行動するか」を全く考慮していない点だ。つまり、「自分のことしか考えていない」のである。
「相手の行動を読んで、それに最も合うように行動する」ことが、ゲーム理論の基礎だ。
相手の行動を読むと言うと、難しく聞こえるかもしれないが、詰め将棋をイメージすれば納得しやすい。王手をしたらこう逃げるから、こう追いかけて…と読むが、逃げる場所は、自分にとって都合の良いところではなく、相手にとって都合の良いころを考えるはずだ。
これと同じように、現実でも「相手の行動は、相手の立場になって、相手の都合の良くなるような行動を考える。」ということが相手の行動を読むということなのだ。
聞けば当たり前に聞こえるし、ものすごい簡単なことを書いているようにみえるかもしれないが、実際は、非常に難しい。
先ほどの例の「誰かに渡せば願いが叶うわけだし。」「もし渡せなかったら困るしなぁ。」という理由に、違和感を感じただろうか?このように自分のことだけを考えるのではなく「他の人は自分から受取ってくれるのだろうか?」「受け取ってくれるなら自分は受け取るし、そうでないなら受け取らない」と、他の人の行動を先に予想して行動するのがゲーム理論の基礎なのである。
独りよがりの考えで行動すると、思い通りに行かないことが多いので是非ともこの考え方は身につけよう。
・相手の行動を先読みして、それにあった自分の行動を考える
・相手の行動は、相手の立場になって相手に最善になるように考える