ゲーム理論の基本用語~これだけ編
ゲーム理論では、先ほど見た場面を、モデル化して数理的に分析する。これは、人間の行動や結果を、数学や文字を使って表すということだ。
モデルカシテスウリテキニブンセキ???と思うかもしれないが、これは「結果の良し悪しを、好き嫌いで比べるのではなく、点数の大小で比べる」とイメージすると良い。好き嫌いでは人によって感じ方が異なるので説明が難しくても、点数の大小を比べることであれば、誰にも同じように説明することができる。そのため、説明も理解も簡単になる。
「何故あの人は駆け引き上手なのか」「何故あのベンチャー企業は新規参入に成功したのか」など、言葉や感情では説明しにくいことが、数字を使うことで「あぁ、こういうことだったのか」と理解しやすくなるわけだ。
ゲーム理論には、このような数理的な分析のための共通のキーワードが、3つある。それは、プレイヤー、戦略、利得だ。
プレイヤーは参加者、戦略は参加者が取る行動、利得は結果につけた点数のことだ。誰が参加して、参加したプレイヤーはどんな行動をして、それぞれのどうな結果になるのか、の3つがキーワードだ。これを様々な場面に応用し、当てはめていくのがゲーム理論なのだ。
例えば、AくんとBくんがじゃんけんをするとしよう。1回勝負で負けたほうが勝った方に100円支払う、引き分けの時はなにもなし、という勝負だ。
この状況では、プレイヤーはAくんとBくん。それぞれの戦略は、ぐー、ちょき、ぱー。利得は勝ったら100、負けたら-100、引き分けで0。すると、この状況は次のように書くことができる。
例えば、A君がグー、B君がちょきならA君が100、B君が-100となり、A君が100円得て、B君が100円失うことを表している。このように一度にすべての場合を表して分析することは多いので、この書き方は覚えて起こう。(このサイトでは二度と出てこない単語であるが、「利得表」や「利得行列」といったりする。)他にも状況によって色々な表し方があるが、それは後々見ていこう。