過剰な広告の謎

・過剰な広告の謎

テレビCMや電車の広告など、過剰じゃないか?と思えるほど広告は溢れかえっている。効果があるなら良いが、広告の中には、効果が測れないものも多く存在している。

今、自動車業界はA社、B社の2社だけによる競争状態だとして、A,Bともに広告費を拡大して宣伝を大々的に行うかどうかを検討しているとしよう。

両者ともが今までどおりの広告費に据え置くと、現状維持。

1社のみが広告費拡大、もう1社が広告費を据え置くと、拡大した会社の利益は増え、据え置いた会社はお客を取られてしまう。

両者ともに広告費を拡大すると、費用は増えるが、この2社しかないので広告効果は打ち消しあってしまい、お客は増えない。

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すると、どちらも広告費を拡大することが支配戦略になっている。しかし「お客は今までと変わらないのに広告費が増えただけ」という今までより悪い結果を招いてしまう。

現実でもテレビ広告などは広告の効果を測定することが難しく、ブランドを既に築いた大企業が実施する意味がどれだけあるのか判断が難しい場合も多い。