北朝鮮が核開発を進める理由

・北朝鮮が核開発を進める理由

軍縮!軍縮!と国際的に叫ばれる一方、軍事力を強化し、また、核開発をする国は増えている。

囚人のジレンマで、この状況を考えてみよう。

あまり仲のよくないA国とB国がある。両国とも、国際的な時勢にならって核開発をしない協調路線で行くか、それとも核開発をする強硬路線で行くか検討している。

両国とも協調路線なら、今までと変わらない。

一方が強硬路線で核開発をし、一方が協調路線であれば、核開発をした側はもし戦争が起こったとき絶対的に優位に立つし、政治交渉でも脅しに使える。

両国とも核開発をした場合、一方的に武力的圧力をかけられる恐れはなくなったが、何かあったらどちらもただではすまない。両国ともに協調している状態よりも危険性だけが増してしまう。

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すると強硬路線で核開発をすることが支配戦略になってしまう。核開発をするな、という国ほどあまり軍縮に賛成的ではないような時勢も見られてしまうし、なかなか止めるのは難しい現状もある。アメリカの銃社会もこのような背景があり、一度始まってしまうとなかなか止めるのは難しい。


このように囚人のジレンマは身近なところから政治的なものまで幅広く存在する。どれも、結果が悪くなってしまうものばかりだ。探してみると、自分が囚人のジレンマにハマっていることを発見することもあるかもしれない。

そして、囚人のジレンマでお互いが合理的に動いて悪い状態にハマってしまったら、自分だけ行動を変えても損するだけなので、そのままでは、抜け出すことはできないことはすでに見たとおりだ。

では一体どうしたらこのジレンマをうまく抜け出すことができるのだろう?その解決策をみるために、次からは、少し詳しく囚人のジレンマの例を見て、原因そして解決策を探っていこう。