囚人のジレンマで裏切りを防ぐ~秘訣集1

日本の建設業界の談合に習い、うまい具合に囚人のジレンマで裏切りを起こさせない解決策を見ていこう。

1.長期的な関係を築く

これは、裏切って一度だけ大きな利益を得るよりも、「長いこと協調してある程度の利益を続ける方がトータルで得をする」という状況をうまく作ってしまう方法だ。

一度価格を下げて裏切ってしまうと、一瞬は大きな利益を得られるものの、相手も対抗してくるのでその後はずっと安い価格で売るハメになる。それよりもお互いに協調して高い価格で長く売った方が、将来的な利益を考えると得なことが多いのはわかるだろう。

このように、将来にわたり何度も繰り返し、囚人のジレンマが起こるような状況では、泥沼化を防ごうとする意思は両方に働く。

しかし、一回限りのときは、お互いに協力を引き出すのは難しい。信頼関係がなく、一回だけの取引相手と思われるようでは、裏切りが起こりやすいのだ。

その昔、インサイダー取引容疑で逮捕された、村上ファンドで有名であった村上氏は、TV放送によると「俺と一緒に株を保有すれば、ライブドアはニッポン放送、そしてフジテレビまで支配できる!」と堀江元社長に言い、ライブドアがニッポン放送の株を買って株価が上がった途端、株を保有すると言っておきながらニッポン放送株を売り抜けてしまったそうだ。

この話がどこまで真実かはさておき、村上氏は、ライブドアとは長期的な関係で利益を得続けるよりも、裏切って一度の利益を優先した方が良い、つまり長期的に関係を持つに値しない相手だと判断した結果、とも取ることができるわけだ。

長期的な関係を築くには、「一度きりではなく、長く付き合ったほうが得だ」ということを相手に理解してもらえるかポイントになるわけだ。