シャプレー値から見る少数派の戦略
先程はシャプレー値を求めたが、シャプレー値の求め方や考え方から、少数派はどのようにすれば影響力を増やせるのか?を知ることができる。
シャプレー値の考え方から、影響力は、「自分が加わることで結果が良くなる」「自分がいなくなると困る」という状況をより多く作り出すことで、増すことがわかるだろう。
スポンサーリンク
つまり、自分が少数派であるならば、「自分が加わることで過半数を超える」という政党の数を増やせばいいのだ。
このためには、次のような状態を目指すと良い。
・多数派の数を、過半数を割らせる。
・2番目や3番目に多数派の数を、過半数近くまで増やす。
・自分たちの数を増やす。
このようにすれば、キャスティングボートを握りやすくなる。
現実の選挙では「弱小政党大幅続伸!」だとか「与党が議席数を減らし劣勢!」といったことを耳にするが、それらは議席数しか見ていない。実際にシャプレー値で影響力を測ってみると「実は全く逆だった」ということも起こりうるので、数だけで一喜一憂せずにしっかりと影響力を見る癖をつけるといいだろう。
勢力関係や、民主主義のような状況では、自分たちの数をただ増やせばいいというほど単純なものではないのだ。
スポンサーリンク