合コンで見るマッチングの問題
待ち合わせは新宿東口のアルタ前。女性は数分遅れて到着、男性と女性が3人ずつ集まった。「あ、どうも、こんにちは…」と談笑をすませ、「それじゃ行きましょうか。」と近くの居酒屋へ移動した。合コンのようだ。
男性3人「のびた、カツオ、星矢」と、女性3人「しずか、ハナザワ、沙織」、それぞれ自己紹介も済み、話が進んでいるようだ。
時間がたつと、突然、女性が全員がトイレにたった。残された男性は、オレは誰がいい、オレもだ、いや僕は、などと話している。トイレにたった女性も同様だ。
そして女性が戻ってきて一次会が終了した。男性も女性も、うまく自分の好みの人とくっつくことができるよう、二次会へ。ここからが勝負の始まりだ…。
男女の出会いのように、誰かと誰かがくっつくことを、マッチングという。みんながみんな、最も好きな人同士でくっつくのが一番良いが、好きな人が重なったり、妥協することも起こってしまう。簡単なようで難しい問題であり、「誰と誰がくっつけば最もうまくいくのか」、「どうやってくっつけたら良い結果になるのか」といったマッチングの問題に関する研究は、古くから行われている。
マッチングの問題は、小難しい言葉を使うと「非分割財の割り当てで、金銭的な補償をすることができない時の問題」のことを言う。言葉は難しいが、実例を挙げるのでイメージしてみよう。
マッチングの問題の例
・男性と女性を組み合わせ、うまくカップルを作る合コン
・企業と学生をうまく組み合わせる就職活動
・入学希望者と受験生をうまく組み合わせる大学入試
・寮やホテルで希望の部屋を割り当てる状況
要は、何かと何かを、みんなの不平不満が最も少なくなるように、うまいことくっつける問題がマッチングの問題だ。マッチングの問題の対策を覚えることで「あなたも明日から合コンマスター!」とはいかなくとも、考え方を活用し、駆け引き上手となり、また、組み合わせの方法を覚えることで、まとめ役として評価されるだろう。加えて、不利な状況の時に、有利にするにはどうすればよいかも見えてくる。
それでは、マッチングの問題を見ていこう。